「湯村温泉」は、兵庫県北西部、日本海側の山陰地方に位置し鳥取県に接する地域で、南部は「氷ノ山・後山・那岐山国定公園」に指定され、扇ノ山を中心に山岳が連なり、上山・畑ヶ平の高原地帯、霧ヶ滝・小又川渓谷などはブナやトチの原生林に覆われており、豊かな自然環境に囲まれています。
日本海型気候に属しており、年間を通して多雨多湿で、冬季は山間部を中心に積雪が多く、豪雪地帯にも指定されています。
「湯村温泉」から6.5kmほど行ったところにある兵庫県立但馬牧場公園にはスキー場もあり、25kmのところにある上山高原には、霧ヶ滝渓谷の霧ヶ滝・赤滝や小又川渓谷の桂の滝・シワガラの滝などの名滝があります。
岸田川の支流、春来川のほとりに湧く日本屈指の高熱温泉である「湯村温泉」。
嘉祥元年(848)と言われる、今からおよそ1200年前に慈覚大師によって発見されたと伝えられている古湯であり、元湯は「荒湯」と呼ばれ98度の高温泉が毎分470リットルも湧出しています。 「荒湯」で温泉たまごを茹でる観光客の姿は、湯村温泉独特の風景をつくり出しています。
深いボーリングを必要とせず数メートルの深度で湧出しており、需要量に比べて湧出量の豊富な温泉のため、旅館だけでなく各家庭にも配湯され、湯村の生活に欠かせないものです。
嘉承元年、湯村温泉の開発指導を行った慈覚大師は、天台宗第3世の座主。山陰地方を通りこの地に立ち寄ったとされています。
飲用利用では、慢性消化器病・慢性便秘・痛風・肥満症に効果があるといわれています。
ph7.58の弱アルカリ泉で肌に優しく、湯上り後はさらっとしていつまでも身体の芯からぽかぽか、肌はつるつるします。
ニオイも味もほとんどありませんが、口に含むと、少しトロっとしています。これはお湯に重曹が含まれているためです。 荒湯で山菜などを茹でるとあくが抜けて美味しくなるのも、荒湯のお湯を使って作る湯豆腐「荒湯豆腐」(木綿豆腐)が、絹ごし豆腐のようになめらかになるのも湯村のお湯ならではです。これが、お肌に特別な効果をあたえるのです。
豊富な湯量を誇る「湯村温泉」その中心を流れる春来川沿いに設けられた「足湯」は、天然かけ流しです。
その昔、旅人や農作業の帰りに川に溢れ出た温泉で足をつけて一休みしながらおしゃべりしたそうで、昔を懐かしんで作られたものです。
疲れた足を浸すと柔らかな温かさにじんわりと身体が包まれます。
目の前を流れる川、そこに泳ぐ鯉や鴨たちを眺めながらの至福の時を体験してください。